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麗水国際博覧会まであと2年、準備状況と課題
Writer
全羅南道
Posted at
2010-05-24
連合ニュースによると、 全羅南道・麗水で2012年5月12日から開催される麗水国際博覧会が、開幕まで残り2年となった。 博覧会の準備は2007年11月に誘致が確定した直後から進められてきたが、実質的な準備は昨年11月に博覧会場の起工式を機に本格化した。会場は174万平方メートル規模の麗水新港一帯で、現在すべての工事日程が順調に進んでいる。 主要施設の展示館は、大きく主催国展示館と参加国展示館の2つに分けられ、さらに13の細部展示館に分かれる。「未来グリーン成長」という国の政策基調にあわせ、開催後の活用を最優先に考慮し設立される。これを受け、韓国館は「炭素排出ゼロ」のモデル建築物として造成し、韓国の未来グリーン建築物の標準を提示することになる。 主要展示館は、韓国館、テーマ館、副テーマ館が7月に、国際館は11月に着工する。また、サッカー場の200倍に達する超大型の水上ビルとして関心を集めている複合海洋イベント空間「Big-O(Ocean)」も7月から工事に入る。水槽規模6030トンの国内最大規模となるアクアリウムは、3月にすでに着工した。 特に韓国館、副テーマ館、Big-Oの建設は、事業の効率的な管理や工事期間短縮のため、1つの業者に設計・施工など一任するターンキー方式を採用した。また、独立企業館も2カ所から10カ所に大幅に増やした。 組織委員会は参加国100カ国・地域、観覧客800万人を目標にしている。現在50カ国・地域が参加を表明しているが、年内に70カ国・地域まで増やす予定だ。 参加が確定した主要国は、サウジアラビア、日本、ドイツ、トルコ、スペイン、タイなどで、経済協力開発機構(OECD)、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA)の3つの国際機関も参加を表明している。 組織委は開発途上国支援プログラムを基に参加国誘致に乗り出す計画で、先ごろ開幕した中国の上海国際博覧会(上海万博)、11月に韓国で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)などを、誘致のチャンスとみている。そのほか、日本、中国、東南アジア諸国との協力ネットワーク構築も構想している。 交通、観光、宿泊も、観覧客の便宜向上を念頭に進めている。道路、鉄道、港湾など13の交通インフラも着実に補強が進んでおり、博覧会が開幕すれば、首都圏3時間台、釜山2時間台、木浦1時間半台と、麗水へのアクセスが画期的に改善する見通しだ。 博覧会の成功に向け、汎国家的・汎国民的な支援システムも構築・運営される予定だ。 既存の政府支援委員会のほか、麗水と隣接した順川、光陽はもちろん、慶尚南道南海岸圏の自治体などを含む共同準備支援協議会の構成を推進し、協力体制を強化する予定だ。また、海洋少年団など民間団体を中心に、100万人のボランティアが参加するネットワークの構築も進める。 ただ、ここ3年間の着実な準備にもかかわらず、宿泊施設や麗水市内の交通問題、博覧会会場編入により閉鎖される麗水新港の代替港建設問題など、課題も多い。特に、支援意欲不足など政府に対する市民の疑問を解消することや、開催後の施設活用案を講じることも問題のひとつだ。 800万人が泊まる場合、麗水の宿泊施設は最大で1万3000室が必要になると予想されるが、現在確保可能な施設は従来のコンドミニアム(128室)と市内に散らばる旅館くらいしかない。 宿泊施設の確保が難しいのは、ホテルなど高級宿泊施設の場合、収益性の保証が不確実なため。各国首脳が泊まる博覧会会場内の高級ホテル(300室)への民間資本誘致が数回の失敗を経てようやく成功したのも、こうした理由からだ。 組織委と麗水市は現在、麗水地域で民間資本により推進される20カ所余りの海洋観光リゾートとレジャータウン建設が完了すれば、ホテル1900室、コンドミニアム2800室の計4700室を確保できると見込んでいる。ただ、これらの事業が2012年の開幕までに問題なく進められるとの保障がなく、宿泊施設が足りなくなる可能性も残っている。 交通インフラ面でも、市内の交通量が多い上、道路の幅が狭いため、拡充と改善が急がれている。地方道路も問題だ。麗水市が財源不足で国費支援を要請したが、政府は難色を示している。市は地方債発行を計画するなど解決を模索しているが、政府レベルでの支援が切実な状況だ。 博覧会開催後の施設活用案も、イベントの開催に劣らず重要だ。組織委は効率的な事後活用を目指し、さまざまな構想を練っている。しかし、一部住民は一部施設を除くすべての施設を撤去しようとしていることに対し、政府は博覧会への投資意図がないに違いないと指摘、事後活用案に疑問を呈しており、政府の納得いく説明が求められている。記事原文出所:連合ニュース(2010.05.11)
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